限られた永遠の物語
「やあ、リリ」

「お疲れ様。いよいよ完成?」

「ああ、ちょっと待っててくれ」

彼はそういうとキャンバスへ向かった


ああ、この人は本当にもうすぐ死んでしまうんだな

この人が?
こんなに優しくてあったかい人が?


そんなこと信じられない


「嫌だ・・・」

死なないで

生きていて

たとえ私が見えなくなったとしても

もう二度と会えなくなってしまっても

生きていて
生きてその温かい絵を描き続けてよ

お願い・・・

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