魂の旅
口が「マ-マ」と言うと

お母さんは

「やっとマ-マって言ったわ。

そうよマ-マよ。

貴方はお利口ね」

と嬉しそうだ。

お母さんが嬉しいと僕も身体も心も小さな精神もとても

嬉しい。

だから 何回も「マ-マ」「マ-マ」と言い

お母さんに手を伸ばす。

するとお母さんは 何回も何回も僕を抱き上げ

僕のほっぺにキスをする。

僕は身体全部で笑う。

そして僕は、僕が『光』という事を体験する。

しかし心は未だ体験していない。

「お母さんが大好きだよ」

と心がお母さんに言う。

だけど精神は未だそれを表現できない。

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