魂の旅
「こらっ、隼人。

トイレットペ-パ-で遊んじゃダメじゃないか」

お父さんの顔と声は、いつもの優しいお父さんじゃない。

少し怒っている。

僕は、なぜ、いつもの優しいお父さんじゃないか、

分からない。

その時、精神が言った。

「あーあ、やっぱり怒られた。

いつもお父さんの優しい顔が見たいんだったら、僕の言うことを

聞くんだな」

僕は、お父さんの優しい顔を いつも見たいから、

精神の言う事を聞くことにした。

精神が言った。

「前にも言ったろ。世の中にはル-ルがあるんだよ」

僕が聞く。

「何だったっけ?そのル-ルって」

精神が言った。

「お父さんにとって、手のかからない お利口さんに

なることさ」

僕が言った。

「僕は、いつもお父さんの笑っている顔が見たいから

手のかからないお利口さんになる」

精神が笑いながら言った。

「まあ、がんばるんだな。君には難しいかもしれないが」
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