魂の旅
僕は、アイスクリ-ムが大好きだ。

「ママには内緒だよ。

まだ早いって怒られるからね」って

お婆ちゃんが言って、僕の口の中でとろけた

アイスクリ-ム。

冷たくって、身体がぶるぶるって震えたけど、

とても甘い。

甘くて甘くて 身体が溶けていっちゃいそう。

舌にのせられたアイスクリ-ムは

トロトロトロンと溶けていった。

のどをアイスクリ-ムが通っていく。

ひんやりして、とても気持ちがいい。

僕の舌は、まだまだアイスクリ-ムを欲しがって

くちびるの周りをなめまわす。

口が「もっとちょうだい」って言うと、

お婆ちゃんが、「これで最後だよ」と言いながら

もう一口、お口に入れてくれた。

やっぱり 冷たくて、おいしくって

あんなにおいしい物は、初めてだ。

「今度、来るときは もっと沢山あげるから」

って。

僕は お婆ちゃんが、大好きだったけど、

もっともっと大好きになった。


< 31 / 33 >

この作品をシェア

pagetop