一瞬の好き
後、あたしと同じ高校が良いらしくて一緒に入学した。
「咲羅行こ!」
「うん!」
あたしと莉子は正門をくぐった。
正門から校舎まで続く、桜の並木道。
風が吹くと、花びらが舞う。
そんな綺麗な道。
周りにはあたし達と同じ、一年生。
新しい学校に新しい制服。
なんか緊張する。
「咲羅、緊張してる」
莉子は笑いながら言ってきた。
莉子だって緊張してるくせに…。
莉子は人見知りだから直ぐに分かる。
今は笑っているけど、歩いてた時
緊張でいっぱいな顔をしてた。
「あたしより緊張してる人には言われたくないね!」
あたしは言い返した。
莉子の顔が少し赤くなったのが分かって、あたしは面白くて笑った。
「莉子面白い。アハハ…笑いが止まらない」
「咲羅ひどい!しょうがないじゃん!人見知りなんだから……。」