一瞬の好き
だから莉子の為にも勝ちたかったな……。
「咲羅。帰ろっか!」
「あ、うん」
あたしと莉子は帰る為に歩いてたとき、莉子が話しかけてきた。
「ちょっと行ってきていい?」
「いいよ。ここで待ってるね?」
「うん!ありがとう」
そう言って、走っていった。
きっと、雷条先輩の所だと思う。
莉子の頬が少し赤かったから。
今日の大会に居たから…。
莉子は中学校入ってきたから、雷条先輩に一目惚れしてた。
二つ上で高校なのにまだ好きらしい。
莉子の事を考えてた時、声が聞こえた。
「優子、すごいね!」
「ありがとう」
この声は………
大塚優子…。