俺様王子のお気に入り
「…鈴乃っ! おはよっ!!」
歩き出したところで、誰かに抱き着かれた。
びっくりして後ろを振り返る。
「わっ! み、美菜… あ…昨日は、ごめんね」
抱き着いてきたのは美菜だった。
美菜の顔を見た瞬間、昨日怒鳴ってしまったことを思い出したので、慌てて謝る。
「あははっ、朝の第一声がごめん、だって。いいよ、全然。気にしてないし」
「ありがと…」
あー、やっぱ今日はなんかテンション上がんない。
あの夢のせいだ…。