俺様王子のお気に入り




「よー。鈴乃」



「何か用…?」




廊下で壁にもたれながら、私を待っていた翔。



ぼーっとする中、ちら、と翔を見ると、何だかニヤついている。




「あれ、お前、昨日の事覚えてねぇの?」



「昨日…?」




昨日? 昨日…何かあったっけ?



あー、だめ。上手く頭が回らない。




「えっと…何かあった?」



「嘘だろ、お前、マジで覚えてねぇの? じゃー、言うけど……。…キス、しただろ」



「キス…?」





< 108 / 217 >

この作品をシェア

pagetop