俺様王子のお気に入り
それから色々と喋っていると、あっという間に翔の家…神崎総合病院に着いた。
ま、元々学校からは結構近いんだけど。
「じゃ、今日はありがと。また明日」
私は、立ち止まって翔に言う。
辺りは暗いけど、病院の明かりで翔の顔はうっすらと見える。
もう一度、翔の顔を見て「じゃ」と言うと、私は向きを変えて、自分の家の方向へと歩き出した。
もうここからはは近いし。寒いから早く帰ろー…
と、そう思ったとき。
「お前、何言ってんの?」
翔の声がして、腕をぱしっと掴まれた。