俺様王子のお気に入り




心臓の動きが、だんだんと速くなる。




怖い、怖い、怖い、怖い




人通りのある場所に行こうと思い、走り出した。




私が走ったのと同時に、向こうも走り出す。




―――コツッ、コツコツコツッ




靴音が、響く。




足がもつれて、上手く走れない。




誰か、誰か。




何で、今日に限って誰もいないのっ…!





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