俺様王子のお気に入り
「何が、あったんだ…?」
静かに、そう問いかけた。
動揺すればするほど、何故か、…冷静になっていた。
「…っ家に帰ってきて、ないらしいんです…!
もう、7時を回ったのに…! 連絡も、つかなくて…っ
翔くん、今日は一緒じゃなかったんですよね、生徒会で…
それに、前話してたストーカーが、気づいたのかもっ…」
涙目で訴えかける斉藤が、どれだけ鈴乃を心配しているか…。
手に取るように、わかった。