俺様王子のお気に入り
「変わらず元気にしてる。ところで、今日はお前に聞きたい事があってかけたんだよ」
≪聞きたいこと? 何だ?≫
どうやら光輝は俺が真剣だということに気がついたらしく、声のトーンを落とした。
真面目に話を聞く時の声だ。
「…変な質問だけど、お前が喧嘩によく使ってた所ってないか? 倉庫みたいな」
≪は? 喧嘩に使ってたところ? 中学の時か?≫
「ああ。近くにそういう場所あったら、教えてほしいんだけど」
――何で、俺がこんなことを光輝に聞いているかというと。
単純に、すっげー単純に考えたからだ。