俺様王子のお気に入り





「あいつさ、ちょっと周り見ずに思ったら突っ走るタイプなんだよ。根は悪いやつじゃねーんだけど。だから、そのー…。そう、あれだ。人の恨みを買いやすいんだよ」



「うん」



「だから、もしあいつが何かお前のクラスの誰かと揉めてたりしてたら、止めてやってくれ。
真正面からちゃんと言ってやらねーと、あいつ、とんでもねぇことたまにしでかすから」




「うん」



鈴乃は、黙って俺の話を聞いていてくれた。


真っ直ぐ、俺の目を見て。




「だから…何かあったら俺に言ってくれ。…よろしく、頼む」



言いたいことを全て話し終えると、俺は顔の前で両手を合わせた。











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