俺様王子のお気に入り
*鈴乃side*
―――…
『あんたマジうざいっ!! ちょっと可愛いからって調子乗ってんじゃねーよ!』
『早く消えてよー。あんたがいなくなれば、幸せなんだよねー』
『鐘くんたぶらかすとかサイテー! マジ死ね!』
三人の女子が私を蹴って罵って、笑ってる。
それを、誰かが、止めに入った。
『ちょっと! 何くだらないことやってんの!? やめなって!』
あぁ…、この声は、美菜だ…。
『はぁ? いい子ちゃんぶってんじゃねーよ!! 部外者は首突っ込むな!』
そう一人の女子が叫んで、美菜を突き飛ばした。
美菜はその反動で廊下に倒れこむ。
『美菜っ…!』