Love×Friend
プロローグ
いつもの生活
「おーい。紗希奈ー?なにボケーっとしてんの?」
あたしは野村紗希奈(のむらさきな)、高校一年生。
−ここは教室。
この前、席替えをして窓側の席になったあたし。窓の外を眺める度になにかと考えさせられるのだ。
そのせいか、最近は暇があれば考え事をしてるあたし。
そんなあたしを前の席から不思議そうに見る親友の松岡実南(まつおかみなみ)。
何を考えてんのかって?
色々。友達の事、恋の事とか。
「んー…?なんだろね」
「へ?」
意味深、と言わんばかりの顔をされる。
しばらく窓を見てボケッとしてると実南が、
「…ねえ紗希奈、今日、暇?」
突然誘われ、ちょっと驚く。
「へ?別に用事はないよ〜」
「ホント??じゃあ今日遊ばない?」
「いーよー。どうする?」
「今日はもう帰れるから、3時にみなみん家の前来て?」
「了ー解ッ」
軽く約束をしてから、実南は席に戻る。
−そして放課後。
「ただいま〜」
いつも通りに、ただいまを言ってリビングに行く。
「紗希奈おかえり〜。今日出かける?」
キッチンで何かを作ってるお母さんがいた。
「うんー。実南と出かける〜」
「そー。じゃあ、鍵持ってってね。私と結菜、買い物行くから。」
「そ?了ー解。」
結菜(ゆいな)と言うのはあたしの三つ上のお姉ちゃん。
自分の部屋に行き、軽くしたくをして、家を出た。
のんびり自転車をこぎ、実南の家まで向かう。
7〜8分こいで、実南の家に到着。
-ピーンポーン…
『はーい。ちょっと待ってねー』
玄関の向こうで実南の声がした。
「実南ー!行こ〜」
「うん!行こっ!」
そして、二人で自転車をこぐ。
「てかどこいくの?」
「ファミレス〜!」
「え、そんだけ?」
「いや、なんか誰かと行きたくて(笑)」
なにそれ、とか突っ込んで、会話しつつも、目的地であるファミレスに到着した。
『いらっしゃいませ〜!2名様ですね、ご案内します』
威勢の良い店員さんに迎えられ、あたしたちは席につく。
「てか。もしかしてマジで食べるだけ?」
いや、別にいいんだけど?せっかく遊ぶんだし…。