恋イチゴ
「…若いっていうか、ガキだな。」
店長が口元を抑えながらククッと笑うと、聞いていないふりをしたのか、倉橋は厨房を去って行った。
するとそれと入れ替わるようにして希祈が入ってきた。
希祈に対しての店長的第一印象は、"ひよこちゃん"。
ちっちゃくて、ぴょこぴょこしてて、見ていてほうっておけない、っていう感じだから。
倉橋くんと蓮くんが希祈ちゃんを取り合う気持ちもわかるなー。
店長は、ふむふむ、と頷いた。
「あ、あのっ…!」
すると、目線よりずいぶん下の位置から、"ひよこちゃん"は声を掛けてきた。