Distance‐マイナス5cm‐


もう学校も終わって、帰り道。

今日も誠が送ってくれている。

結夢に三人で一緒に帰ろうと誘ったら、今日くらいは遠慮しとくよって気を使ってくれた。


別にあたしは、三人でも良かったのに。


三人でお茶しながら、今日の疲れを取りたかった。


今日は一日、ホントに物凄く短かったし物凄く疲れた。

もうタイムスリップでもしたみたいに学校での記憶があまり無いし、質問攻めにも、このドキドキにも疲れてしまった。


『恋人』って変だね。

今までと同じ人と今までと同じように接しているだけなのに、ただその『恋人』って名前が付いただけで、周りの反応も、あたしの気持ちも変わってしまう。



『恋人』『友達』『幼なじみ』


関係を表す言葉が違うだけなのに。

あたしは叶チャンの『恋人』になりたがった。
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