Distance‐マイナス5cm‐
衝動
今日は朝から怠かった。
まぁいつもの事なんだけど、誠と叶チャンの顔が頭の中をぐるぐる。
取り敢えず今日は、叶チャンに夕ご飯作ってあげなきゃいけない。
その言い訳をどーしようか。
誠にちゃんと話した方がイイのかな。
でも、余計な心配もかけたくないし。
初めから断れば良かった事だよね……。
でもあたしはやっぱり、断れない。
誠に後ろめたい気持ちもあるけど、叶チャンはもう、ただの幼なじみだし。
そうやって自分にも言い訳してるあたしは最低だ。
誠……。
ごめん。
今日も誠が迎えに来てくれていた。
教室に入るとやっぱり冷やかされたけど、昨日よりはだいぶマシだった。
『材料買って行くから、家で待ってて。』
叶チャンにメールを送った。
さすがに、一緒に帰るわけにはいかないもん。