Distance‐マイナス5cm‐
どーすんのよあたし!!?
高校生がそんな事してイイのか!!?
て、そーゆう事じゃなくて!!
あぁ、もう……。
あたしは何を考えてるんだ。
そういえばあの日……。
叶チャンとあんな事になった時。
あたしは怖くて、悲しくて、それでも叶チャンを受け入れようとした。
何だか、「そーゆう事」を考えると、叶チャンの顔しか浮かばない。
今日、誠にちゃんと話そう。
例え許してもらえなくても、あたしがあの事を打ち明ける事で、誠を傷付ける事になっても、これからずっと騙し続ける事はできない。
これからもずっと、誠を騙したままで傷付けるより、
今この時、あたし達の関係が終わる事になっても、打ち明ける事が誠の為なんだと思う。
なんて、ホントは、誠を騙したまま傷付けている事に耐えられない、あたし自身の為なんだけどね。
どこまで自分勝手なんだろう、あたしは……。
いつの間にか沸いたお湯を、インスタントコーヒーの入ったカップと、ティーパックの入ったカップに注ぎ、階段を上がった。