Distance‐マイナス5cm‐
「のん、あの娘超可愛くない?」
結夢は美姫を指差した。
滅多に人を褒めたりしないのに……。
あぁ、やっぱり美姫は可愛い。
「あの娘が例の美姫。誠の幼なじみの」
「うそ!?ま、まぁ、誠は顔で選んだりしないって事で……て、あッ……」
それって、あたしは顔じゃ選ばれないって明らかに言ってるよね。
どーせあたしなんて普通だけどぉ。
どーせ美姫には敵わないけどぉ!
「結夢のバカッ!!」
「ご、ごめん。そーゆう意味じゃないんだけど」
「あたし何も言ってないよ!」
「あ、ごめん」
そーゆう意味もどーゆう意味も、あたし何も言ってないのに!
この反応で、結夢のあたしに対する評価が分かったわ。
「別にイイもん」
イジけてやるぅ〜!!