Distance‐マイナス5cm‐



朝起きると、目は腫れて、それはもうブッサイクだった。


てか、寝てない。



リビングに降りると、昨日割れたはずの食器達は、綺麗に後片付けされていた。


そしていつもの様に、サンドイッチがテーブルの上に乗っかっていた。








取り敢えず、あたしはこんな顔で学校行けるのかな。


休もうかなぁ。


でも皆心配するだろうし。





そんな事を考えながら、支度を始めた。












「おはよう、誠」


「おはよ……って、目ぇどーした!?」


迎えに来てくれた誠に挨拶をすると、あたしまでビックリするくらい誠は驚いた。


「いやぁ、昨日超泣ける映画観てさぁ。ヤバイよねぇ?」


「え、いや、てか冷やした方がイイんじゃない?」


「んー、まぁイイや。学校行こう♪」


あたしは笑って、誠の手を引いた。




教室に入ると、案の定結夢とピロリンにビビられた。

「のん、だ、大丈夫?」

「結夢、どもる程驚かないでよ」


「ロリ、お岩サン?ロリわサンって呼ぶ?」

「ピロリン、うっさい」



でも叶チャンは、心配そうにあたしを見ていた。
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