Distance‐マイナス5cm‐

無意識に叶チャンの番号をダイヤルしている事に気付き


電源ボタンを押して携帯を閉じた。



だからあたしはダメなんだ。

甘えてばかりで

今だって叶チャンに迷惑掛けるなってメールがきたのに、それを理由に、また叶チャンに迷惑を掛けるところだった。




ベッドに横になり、また携帯を開く。




誠からのメール、返さなきゃ……




受信BOXを開いて、内容を確認する。



『まぁこんな下らない話はイイんだよ。
そろそろ本題に入るけど、のんマジで元気なかったじゃん?俺何でも話聞くから!無理すんなよ(^-^)』




なんで


何でこんなタイミング……




誠の気遣いが嬉しくて流れた涙を拭い、返信メールを作成する。



『ありがとぅ、あたしなら大丈夫だょ(^_-)
ただね、色々考ぇる事があってさ。恋愛って難しぃょね(-.-;)』


なるべく平静に、落ち込んでいる事がバレないように気をつけてメールを作成し、送信ボタンを押した。


そして携帯は閉じず、あたしは誠からのメールを何度も読み返した。


て、何やってんだろ。


ちょっと傷心で、ちょっと癒されたからって…




癒されたけど……
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