Distance‐マイナス5cm‐
きっと、誠の事も悲しませてたよね……。
「ごめ……ん。ごめ、なさい……」
あたしの目から、ポロポロと涙が零れた。
何で気付かなかったんだろう。
いつも心配してくれる人達。
「のん……、あたし、のんが話して、くれるまで……聞かないけど……あたしの前で無理、しないで……」
結夢は涙声でそう言ってくれた。
「はい、使って……」
美姫は俯きながら、あたしにハンカチを貸してくれた。
泣いたら、今まで溜まっていたらしい何かが出ていったような気がした。
その代わりに温かいモノが流れ込んできた。
もう少し、もう少しだけ頑張ってみる。
それでもどーしようも無くなった時は、みんなに弱音を吐こう。
これは今までの問題とはちょっと違うから、あたしの中でも整理が必要なんだ。