Distance‐マイナス5cm‐

「ハンバーグは得意中の得意なんだから。ねッ、叶チャン」


斜め後ろに座る叶チャンに顔を向け、同意を求めた。



叶チャンはあたしの作るハンバーグの美味しさを知ってるんだから。



叶チャンはあたしと目を合わせ、すぐに目を伏せた。



そして一言


「……やめとけ」




「ほらねぇ♪」




……て、え?


やめとけって言った?



「ロリ駄目じゃん」


ピロリンは「やっぱりな」と言って苦笑した。




何で何で!?


あたしハンバーグ作るの上手いよねぇ!?



叶チャンに顔を向けると、そっぽを向かれた。


結夢はそんなあたし達を見て苦笑している。




何でよぉ!?


叶チャンの所為で、あたしの株大暴落。




まぁ、元から安い株だけどさ。




叶チャン、ヒドイわ。










そのままあたしがハンバーグを作る案は棄却され、一通り役割が決まったところで、ロングホームルームは終わった。




あたしと結夢はメイドサン。


叶チャンとピロリンもボーイサンに決まった。




叶チャンと結夢を表に出すのは、明らかに客寄せね。
< 351 / 481 >

この作品をシェア

pagetop