Distance‐マイナス5cm‐
あたし達は、ずっと仲のイイ幼なじみだった。
叶チャンが行く高校を決めてから、あたしもそこに行くって決めて。
一緒の高校に行くって言ったら
「じゃあ勉強頑張らないとな」
って、頭の悪いあたしに根気よく勉強教えてくれた。
合格発表の時は、どーしても自分の番号を探せないで目をつむっていたあたしの代わりに、受験番号探してくれて
「大丈夫だから、目開けてみ」
って、あたしの頭をポンポンってしながら言ってくれた。
叶チャンとの楽しい高校生活を予想してた。
フラれるなんて思ってなかった。
下唇を噛み締めて、スカートの裾をきゅっと握った。
それでも、涙で歪む叶チャンの後ろ姿はやっぱりカッコ良くて……
大好きで……
余計に涙が出た。