『好き』なんだよ…



 あたしは目を見開いた。



 校長の話とは変わって、真剣に聞いた。



 裕…そんなに、頭よかったんだ…。


「…? 」


 誰かがあたしの肩をたたいた。



「裕って、あんなに頭よかったっけ?! 」



 彩が驚いた顔で言ってきた。




「…う~ん。あたしも今知った…。」



「えっ?! そうなの?! 」




「うん…。」



 裕…。




 何で言ってくれなかったんだろう…。



 心に疑問を持ちながら、入学式を終えた。




「裕…。なんで、言ってくれなかったの? 」




 休み時間に、スピーチの事で、有に裕に話しかけた。





「スピーチのこと? 」




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