『好き』なんだよ…

ドッキリ?! ~瑠花side~




 裕にいきなり手を握られてビックリした。



 素直に嬉しくて、振り放せなかった。



 ギリギリ、授業にも間に合ったし…。



 5限は先生の都合で自習だった。



 だから、彩とコイバナ中…。



 彩は、あたしの気持ちを中学校の時から知っている。




「え~!? いきなり手握られたー!? 」



 彩が大きい声で言った。



「しー!! 声大きい! 」



 裕はグットタイミングで寝ていたから、気づいていない。



「あっ! ごめん、ごめん! 」



 彩の声が大きくて、ちょっと焦った。



「で、どうだったの…? 」



「…どうだったって…。別に、普通に手握られて、恥ずかしかった…みたいな…。」



「裕は、どんな表情だった?! 」



「えっ、別に、普通だった…と思う…。」



 走るのに必死で、顔見えてなかった…。それに、顔見られたくなくって、下向いてた…。




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