『好き』なんだよ…




「えっ…。」





「瑠花…。俺のことも見てよ…。」





 ズキッ





「ごめん…。」





 あたし、最悪だ…。





 裕のことを考えすぎて、裕のことを見てなかったんだ…。





 裕は、あたしの頭に軽く手をのせてから屋上を出て行った。






 あたしの目からは、涙がこぼれた。




 涙が止まらなくて、屋上にいた。




 季節は、夏に近づいて、日は長いけど、まだ少し肌寒い。






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