ジェフティ 約束
お前が荷物を持てと言ってラルフに手渡すと、シェシルはナイフをぶんぶんと音を立てて振り回した。刃が残像としてしか捕らえられないほどのスピードで振っている。とたんに、荷物を抱きしめているラルフの頭上に、下草がばらばらと降り注いできた。
「わあ!ちょっとシェシル!」
ラルフはあっという間に頭から草まみれだ。
さぞかしラルフの後ろで歯がゆい思いをしてきたのだろう。シェシルの勢いは留まることがない。とにかく目の前の草は全部刈る!という勢いでずんずんと進んでいく。
ラルフはシェシルのそんな後姿を見ながらため息をついた。
「あんたがなんで彷徨っていたか、わかった気がするよ…」
シェシルの動きがぴたっと止まり、顔だけラルフの方へと向けた。その目には――下手なこと言ってみろ、小僧。こいつで草もろとも一刀両断にしてやるぞ――という脅しの色がちらついていた。
「わあ!ちょっとシェシル!」
ラルフはあっという間に頭から草まみれだ。
さぞかしラルフの後ろで歯がゆい思いをしてきたのだろう。シェシルの勢いは留まることがない。とにかく目の前の草は全部刈る!という勢いでずんずんと進んでいく。
ラルフはシェシルのそんな後姿を見ながらため息をついた。
「あんたがなんで彷徨っていたか、わかった気がするよ…」
シェシルの動きがぴたっと止まり、顔だけラルフの方へと向けた。その目には――下手なこと言ってみろ、小僧。こいつで草もろとも一刀両断にしてやるぞ――という脅しの色がちらついていた。