ジェフティ 約束
シェシルは両手をだらっと下げて無造作に立つ。先ほどの緊張感ほとばしる表情はもうない。爽やかな風がシェシルの前髪をなぶり、それがふわふわと踊った。
遠くから、二頭の馬に跨ったノベリアの黒い甲冑を身に着けた兵士たちが駆けてきた。またも何かを大声で怒鳴っている。
シェシルがフードに手をかけて、それを後ろに払うと、シルバーグレーに輝く髪が現れた。背中に背負っていた長剣の柄をぐっと握り、一気にすらっと抜き構える。なんのてらいもない、慣れたしぐさ。すでにあきらめているような力のない瞳。
シェシルは、剣の刃先を地面すれすれにまで落とした姿勢で、片手で握っている。兵士との間合いを見計らっているのだろう。その姿勢のまま微動だにしない。
遠くから、二頭の馬に跨ったノベリアの黒い甲冑を身に着けた兵士たちが駆けてきた。またも何かを大声で怒鳴っている。
シェシルがフードに手をかけて、それを後ろに払うと、シルバーグレーに輝く髪が現れた。背中に背負っていた長剣の柄をぐっと握り、一気にすらっと抜き構える。なんのてらいもない、慣れたしぐさ。すでにあきらめているような力のない瞳。
シェシルは、剣の刃先を地面すれすれにまで落とした姿勢で、片手で握っている。兵士との間合いを見計らっているのだろう。その姿勢のまま微動だにしない。