ジェフティ 約束
 アスベリアは目の奥がずきりと痛み、握りこぶしを額に押し付けて、ぎゅっと硬く瞳を閉じた。
 ――オレは引き下がらない!オレに相応しい地位と権力を手に入れるまでは。オレたちは戦場でしか生きられないんだ。ノリス、あんたもこれでやっと悟れただろう?
 ぐっと目を見開き、まっすぐに顔を上げた。巫女姫の双眸がいつもにも増して光り輝いているように感じる。アスベリアの姿が、くっきりとその瞳の中に見える。
 ――見えるぞ!
 アスベリアのキャメルブラウンの瞳が、巫女姫の瞳の光を吸収したかのように輝きを放った。巫女姫が映すアスベリアの姿は今の自分ではない。それは……。
 ――そうか!それがオレが望む真の姿か!
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