ジェフティ 約束
第4章 夢の中霧の中
■4-1 繋がる赤い夢幻
シェシルは、アフィシオンでたらふく飯を食った後、ラルフを引きずるようにして宿屋に戻ってきた。アフィシオンでは、三人分の食事を平らげ、エルゴー酒を四杯もあおった。飲みっぷりも男らしい、とラルフは呆れ顔でそれを見ていた。
「……なんだ、早く食え」
シェシルは持ち上げたエルゴー酒のジョッキの陰から、片目だけをラルフに向ける。
「シェシルの食いっぷりを見ただけで、腹いっぱいだよ……」
「軟弱なやつだ」
ラルフはため息をついた。
「いいから食っておけ。……今度いつこんな飯にありつけるか分からないんだからな」
周囲のテーブルに座る客たちには聞こえないように、声を落としてつぶやく。ラルフは、目の前に山盛りに盛られたファボル鳥のフライを黙々と口に運び始めた。
ラルフはというと、昼間のラドナスの街を見たいと言ったがために、首根っこをつかまれ、力任せに宿屋まで引きずられてきた。街並みを楽しむ余裕などこれっぽっちもない。
「……なんだ、早く食え」
シェシルは持ち上げたエルゴー酒のジョッキの陰から、片目だけをラルフに向ける。
「シェシルの食いっぷりを見ただけで、腹いっぱいだよ……」
「軟弱なやつだ」
ラルフはため息をついた。
「いいから食っておけ。……今度いつこんな飯にありつけるか分からないんだからな」
周囲のテーブルに座る客たちには聞こえないように、声を落としてつぶやく。ラルフは、目の前に山盛りに盛られたファボル鳥のフライを黙々と口に運び始めた。
ラルフはというと、昼間のラドナスの街を見たいと言ったがために、首根っこをつかまれ、力任せに宿屋まで引きずられてきた。街並みを楽しむ余裕などこれっぽっちもない。