ジェフティ 約束
どさりと、胴体がひざを折りその場に無残に転がる体。そうなれば、戦場ではすでに人でもない。ただの肉塊だ。
「ニーラム!」
シェシルは今しがた自分が切り倒した者への余韻などかなぐり捨て、その横に横たわる男の体を抱き起こした。
「待ってろ、今、誰か呼んでくるから!」
浅黒い肌のデナル人の男。シェシルを拾って五年間、戦場を渡り歩いた傭兵。いつかは戦場で死ぬ運命を背負った孤独な人生。
「……ばかだなぁ、こんな有様じゃあ、もう助からないだろうが」
優しげなオリーブグリーンの瞳が宙を彷徨い、隣に転がっている死体を見てふっと笑った。まるで野に咲く一輪の可憐な花を見つけたかのように、その表情は穏やかで慈愛に満ちていた。
「ほんと……うに、お前は容赦がない……」
「ニーラム!」
シェシルは今しがた自分が切り倒した者への余韻などかなぐり捨て、その横に横たわる男の体を抱き起こした。
「待ってろ、今、誰か呼んでくるから!」
浅黒い肌のデナル人の男。シェシルを拾って五年間、戦場を渡り歩いた傭兵。いつかは戦場で死ぬ運命を背負った孤独な人生。
「……ばかだなぁ、こんな有様じゃあ、もう助からないだろうが」
優しげなオリーブグリーンの瞳が宙を彷徨い、隣に転がっている死体を見てふっと笑った。まるで野に咲く一輪の可憐な花を見つけたかのように、その表情は穏やかで慈愛に満ちていた。
「ほんと……うに、お前は容赦がない……」