ジェフティ 約束
シェシルを取り囲んでいた男たちも、その声に怯んだように後ろを振り返った。シェシルが顔を上げる。自分たちを取り囲んでいた山賊風情の男たちの向こうから、妙に人懐っこい笑顔をした大男が、のしのしとこちらに近づいてきた。周囲の男たちがさっと脇にどいて道を作る。その様子を伺うだけで、その大男が只者ではないことが容易に推測できた。
「やはりそうか!いやぁ、まさかこんなところでめぐり合うとは」
大男はシェシルの背後のラルフをちらりと見る。その視線は一瞬でラルフの頭を射抜くような、裂ぱくの激しさがあった。ラルフはこの大男が、シェシルの間合いに入らないぎりぎりのところに立っていることに気がついた。
「ええ、お会いできて光栄です。……スヴィテル様」
「久しいな、シンパ侵攻以来ではないか。あれからどうしておったのだ」
「今は放浪の旅を楽しんでいるところで」
「ほお。それで、弟子でも拾って育てていうというところか」
スヴィテルという男は、もう一度ラルフのほうをちらりと見る。
「まあ、そのようなものです」
「まさか引退なんてことはないだろう。そなたの腕前は大陸中に響き渡っている。是非、またその力を貸してもらいたいところだ。敵には回したくないからな」
「やはりそうか!いやぁ、まさかこんなところでめぐり合うとは」
大男はシェシルの背後のラルフをちらりと見る。その視線は一瞬でラルフの頭を射抜くような、裂ぱくの激しさがあった。ラルフはこの大男が、シェシルの間合いに入らないぎりぎりのところに立っていることに気がついた。
「ええ、お会いできて光栄です。……スヴィテル様」
「久しいな、シンパ侵攻以来ではないか。あれからどうしておったのだ」
「今は放浪の旅を楽しんでいるところで」
「ほお。それで、弟子でも拾って育てていうというところか」
スヴィテルという男は、もう一度ラルフのほうをちらりと見る。
「まあ、そのようなものです」
「まさか引退なんてことはないだろう。そなたの腕前は大陸中に響き渡っている。是非、またその力を貸してもらいたいところだ。敵には回したくないからな」