ジェフティ 約束
「そうか、始末をつけてきたか。それがぬしの決心の表れだととってもいいんだな」
「……ああ」
アスベリアは豪華な食事が並べられた敷物の前に、胡坐をかいて座っていた。ルーヤのぬくもりもまだ手のひらから消えぬというのに、こんな食事を口に運んでいるなんて、なんて図々しい。感情を表さない表向きの表情の裏で、アスベリアは己を激しく恥じた。
「さあ、飲め!明日はここに援軍が来る。合流したらすぐにカリシアに向かうぞ」
サズルは楽しそうに飲み続けていた。豪傑たる由縁か、コドリスの兵士たちにも惜しげもなく酒を振舞い、飲め、騒げと陽気に歌まで唄っている。アスベリアはそんなサズルに合わせ相槌を打ったり、馬鹿に笑ったりした。
もう、自分が何に突き動かされているのかわからない。心にぽっかりと穴が開いたような、空虚さが切なさや痛みや悲しみまでもを飲み込んでしまったようだ。この虚無感を埋める手立ては見つけられそうもなかった。
わざとらしいまでの騒がしい宴は、酔いつぶれたサズルの退席で幕を閉じた。
「……ああ」
アスベリアは豪華な食事が並べられた敷物の前に、胡坐をかいて座っていた。ルーヤのぬくもりもまだ手のひらから消えぬというのに、こんな食事を口に運んでいるなんて、なんて図々しい。感情を表さない表向きの表情の裏で、アスベリアは己を激しく恥じた。
「さあ、飲め!明日はここに援軍が来る。合流したらすぐにカリシアに向かうぞ」
サズルは楽しそうに飲み続けていた。豪傑たる由縁か、コドリスの兵士たちにも惜しげもなく酒を振舞い、飲め、騒げと陽気に歌まで唄っている。アスベリアはそんなサズルに合わせ相槌を打ったり、馬鹿に笑ったりした。
もう、自分が何に突き動かされているのかわからない。心にぽっかりと穴が開いたような、空虚さが切なさや痛みや悲しみまでもを飲み込んでしまったようだ。この虚無感を埋める手立ては見つけられそうもなかった。
わざとらしいまでの騒がしい宴は、酔いつぶれたサズルの退席で幕を閉じた。