ジェフティ 約束
「ノリス。現役から退いて二年も経つというのに、国王軍など相手にならないか。さすがだな」
血にまみれた剣を握り締め、肩から血を流しているノリスが、いつの間にかラルフの後ろに立っていた。ノリスはラルフが握っていた自分の剣を見、その剣先に血のりを見つけると眉根を寄せた。
「国王が何を考えているのか、お前だって分かっているはずだ。巫女姫を手に入れ、神の力を利用しこの世界を手に入れようとしている」
アスベリアは、何がそんなに可笑しいのか、乾いた笑いを爆発させた。
「素晴らしいことじゃないか。この国が世界を統一。ザムラス陛下が世界唯一の皇帝になられる!」
「戯言だ!これ以上争いを増徴してどうする。そうでなくとも、隣国との争いで国民は疲弊しているというのに」
周囲に迫ってきた炎の中に、アスベリアの笑みが不気味に浮かび上がった。
「それがどうした、そんな犠牲などこれから我々が得るものに比べれば、取るに足らないさ。
戻ってこいよ、ノリス。あんただったら、すぐにでも将軍に昇りつめることもできるはずだ」
血にまみれた剣を握り締め、肩から血を流しているノリスが、いつの間にかラルフの後ろに立っていた。ノリスはラルフが握っていた自分の剣を見、その剣先に血のりを見つけると眉根を寄せた。
「国王が何を考えているのか、お前だって分かっているはずだ。巫女姫を手に入れ、神の力を利用しこの世界を手に入れようとしている」
アスベリアは、何がそんなに可笑しいのか、乾いた笑いを爆発させた。
「素晴らしいことじゃないか。この国が世界を統一。ザムラス陛下が世界唯一の皇帝になられる!」
「戯言だ!これ以上争いを増徴してどうする。そうでなくとも、隣国との争いで国民は疲弊しているというのに」
周囲に迫ってきた炎の中に、アスベリアの笑みが不気味に浮かび上がった。
「それがどうした、そんな犠牲などこれから我々が得るものに比べれば、取るに足らないさ。
戻ってこいよ、ノリス。あんただったら、すぐにでも将軍に昇りつめることもできるはずだ」