ジェフティ 約束
「ジェイ!」
ラルフがその後ろ姿を追おうとしたが、それをノリスが抱きとめて制した。
「ラルフ!お前は生き残らなくちゃいけない。
今のお前では、アスベリアに勝つことはできない。しかし、強くなればいつかはその時がやってくる。それまで待つんだ」
ラルフは手を握り締め、唇を噛んでうなだれた。
ノリスは小さな声で、しかしはっきりとラルフに語りかける。
「私のこの手は、この血まみれの手のひらのように罪にまみれている。いや、この手だけじゃない。全身に浴びた血が、私の罪の重さを示している。
今のお前の手はまだ美しい。それもいつかは穢れてしまうかもしれない。
しかしな、お前は人の為にけがれても、自分の為に血にまみれるんじゃないぞ」
いいな、とノリスはラルフの頭を撫でた。優しいしぐさでラルフの手から長剣を受け取ると、ノリスは自分の上着のすそで剣先の血のりをぬぐい、ラルフの背中の鞘にそれを収めた。
ラルフの瞳に涙が溢れてきた。
ラルフがその後ろ姿を追おうとしたが、それをノリスが抱きとめて制した。
「ラルフ!お前は生き残らなくちゃいけない。
今のお前では、アスベリアに勝つことはできない。しかし、強くなればいつかはその時がやってくる。それまで待つんだ」
ラルフは手を握り締め、唇を噛んでうなだれた。
ノリスは小さな声で、しかしはっきりとラルフに語りかける。
「私のこの手は、この血まみれの手のひらのように罪にまみれている。いや、この手だけじゃない。全身に浴びた血が、私の罪の重さを示している。
今のお前の手はまだ美しい。それもいつかは穢れてしまうかもしれない。
しかしな、お前は人の為にけがれても、自分の為に血にまみれるんじゃないぞ」
いいな、とノリスはラルフの頭を撫でた。優しいしぐさでラルフの手から長剣を受け取ると、ノリスは自分の上着のすそで剣先の血のりをぬぐい、ラルフの背中の鞘にそれを収めた。
ラルフの瞳に涙が溢れてきた。