ジェフティ 約束
それに、ジェイもリリールも巫女族の人はとても華奢で細く小柄で、透き通るような真っ白い肌をしているが、先ほど見た女の肌は褐色で、ローブの上からでも分かるほど肩幅が張り、長身で筋肉質だった。
まるで、小さい頃に聞いた物語に出てくる登場人物のようだ。大海を渡って別の大陸へと旅に出たという、南の国の砂漠に住んでいた流浪の民の物語のように。
ラルフは自分の手をじっと見つめた。柔らかく暖かかった。ぐっしょりと濡れていたはずの衣服もすっかり乾いている。体を包んで暖めるのに使われていた女のローブが、ラルフの肩から滑り落ちる。
地面の砂をつかんでみる。さらさらと指先から砂がこぼれ落ちるくすぐったい感触に、自分は生きていると実感した。
そう思ったとたん自分の心に、なぜ生きているのだろうと、猛烈な絶望感が沸き起こってきた。それはある意味、罪悪感に近い感情だ。
まるで、小さい頃に聞いた物語に出てくる登場人物のようだ。大海を渡って別の大陸へと旅に出たという、南の国の砂漠に住んでいた流浪の民の物語のように。
ラルフは自分の手をじっと見つめた。柔らかく暖かかった。ぐっしょりと濡れていたはずの衣服もすっかり乾いている。体を包んで暖めるのに使われていた女のローブが、ラルフの肩から滑り落ちる。
地面の砂をつかんでみる。さらさらと指先から砂がこぼれ落ちるくすぐったい感触に、自分は生きていると実感した。
そう思ったとたん自分の心に、なぜ生きているのだろうと、猛烈な絶望感が沸き起こってきた。それはある意味、罪悪感に近い感情だ。