あの世からの電話
崇「も、もしもし‼」
母『あ、崇。よかったあ、またかかった♫』
崇「母さん…ごめん…俺、俺。さっきーー…」
母『いいのよ、そんなこと。それより、崇、会いにきてくれるのね…』
崇「うん…俺、母さんの頼み…ちゃんときくから」
母『そう…。崇は本当に優しい子だね。母さん、崇がだいすきよ…』
崇「う、うん。」
母『でも、よかったあ…ほら、母さんおっちょこちょいでしょ?1人じゃなんにもできないのよ…。崇が居てくれると…心強いわ』
崇「なにいってんの…母さんは1人じゃないよ。兄貴もいるし…父さんだって…」
母『死んじゃったのは、母さん1人よ?』
崇「え?…」
母『でも、崇もついて来てくれるのね…ありがとう。』
崇「…え?…ちょっと、待って‼母さんの頼みって…セーター……だよね?…」
母『ああ、アレ?あんなのどうでもいいのよ~。母さんね、1人で死んじゃうのが寂しかったから…誰かいっしょに来て欲しかったの。。。崇なら、きっと来てくれると思ってた…崇、優しい子だからねえ…。』
崇「……ちょっと!え?なに…言ってんの?意味わかんない…」
母『大丈夫…。』
母『……すぐ、済むから……』
俺はハッとして、叫んだ。
崇「運転手さんっ‼‼前っ‼‼」