あの世からの電話

崇「も、もしもし‼」

母『あ、崇。よかったあ、またかかった♫』

崇「母さん…ごめん…俺、俺。さっきーー…」

母『いいのよ、そんなこと。それより、崇、会いにきてくれるのね…』

崇「うん…俺、母さんの頼み…ちゃんときくから」

母『そう…。崇は本当に優しい子だね。母さん、崇がだいすきよ…』

崇「う、うん。」

母『でも、よかったあ…ほら、母さんおっちょこちょいでしょ?1人じゃなんにもできないのよ…。崇が居てくれると…心強いわ』

崇「なにいってんの…母さんは1人じゃないよ。兄貴もいるし…父さんだって…」

母『死んじゃったのは、母さん1人よ?』


崇「え?…」


母『でも、崇もついて来てくれるのね…ありがとう。』


崇「…え?…ちょっと、待って‼母さんの頼みって…セーター……だよね?…」


母『ああ、アレ?あんなのどうでもいいのよ~。母さんね、1人で死んじゃうのが寂しかったから…誰かいっしょに来て欲しかったの。。。崇なら、きっと来てくれると思ってた…崇、優しい子だからねえ…。』


崇「……ちょっと!え?なに…言ってんの?意味わかんない…」





母『大丈夫…。』











母『……すぐ、済むから……』



俺はハッとして、叫んだ。

崇「運転手さんっ‼‼前っ‼‼」


< 7 / 10 >

この作品をシェア

pagetop