Princess of Magic
Prefazione<序章>
early life<小さい頃>
そういえばあの時もそうだったと思う。…
あれはあの子が私のおもちゃを取った時…
『返してください…それ、私のおもちゃです…』
今思い返してみても本当に昔から気が弱かったと思う…
そう。あのときもそのせいで…
〈いやよ。あんたの物は私の物。私の物も私の物。いい?あんたも私に逆らわなければいいのよ〉
う~ん。あの子は小さいのに口が達者だったなぁ…
え~と…どっかのお嬢様だったはず…だからあんなに気が強かったんだろうね
『お願いだから返して…それはお母さんからもらったの…』
〈こーんなぼろっちいのずっと持ってるなんてどんだけ貧乏なの?~〉
『返して…』
〈いや。これはもう私の物なんだから〉
ダメ!!感情をコントロールして!!だめ!!また過ちを繰り返す!!
『私のおもちゃ返して。』
いきなり台風のような風が起きた。みんなは吹き飛ばされていたのに、私だけは平気だった。どちらかというと、私からするとあの風は心地よかった…もうあの時にはあったんだ。きっとうまれたときから…
〈きゃー!!何!!せんせー!!うわぁぁぁん!!〉
おもちゃは浮いて帰って来た。私のもとへ。
この時の私はまだ知らなかった。ただ偶然、風が吹いただけだと思っていた。まだ。この時は…
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