Princess of Magic
―――庇side―――
姫が行ったあと、庇は姫の母親に仏壇で手を合わせていた。
もう17歳ですか…
早11年。時が経つのは早いですね。陽様…
そろそろ、お話する時のようですね…
あのお方にも…
申し訳ありません。陽様。お約束をお守りできず…
あのお方はもう薄々お気付きのようで。今日お話いたしまする。
よろしいでしょうか??・・・
〈庇…庇・・・〉
「よ、陽様!!」
〈庇。もう良いのですよ。あの子がこうなるのは運命なのです。あの子はきっと混乱するでしょう。ですが、もうこれ以上延ばすのは無理なのです。あの子には大変でしょうが、アレをアレをあの子へ渡して〉
「陽様!!やはりもう無理なのでしょうか?」
〈きっと初めから無理だったのです。あの子は強大な力を持って生まれた子。あの子は強い子です。きっと大丈夫。でも、とても繊細な子。・・・あぁ。もう時間だわ。庇あの子のことをお願い。あの子を姫を・・・〉
それだけをいうと陽は消えた
「陽様。お誓いいたします。きっときっと姫様をお守りいたします」
―――庇side―――