First xxx.
 
 「ねぇちゃん、さっきの男誰?」
 お風呂上がりにリビングのソファーで晩酌をしていると、蒼志郎がスウェット姿でラグの上に座る。
 「あたしのストーカーよ。ウザいわ」
 そう言いに白波を注ぐと 「なら、警察に相談したら?ストーカーなら。てか、前に姉ちゃんを送ってきた人だよね?確か阪神戦観に行った時の。ずるいわ。俺も見たかったわー、澤村のピッチング」
 なに、細かいとこまで覚えてんのよと思いながら「あたしの前で読売の事は話すな」と言いケトルに入ったお湯をに注ぐ。

 「てか、姉ちゃん選り好みしすぎてんだよ。男は肩書きや地位や金じゃないんだ。心なわけよ分かる?別にさヤンキー系とかにも目をやれとは言わないけど、せめて地銀の人にも目をやんなよ。S銀行なんか地銀にしては優良らしいぞ。Google先生が言っていた」
 「嫌よ。地銀は大都市ならいいけど地方都市だと本店勤務になったら買い物できないじゃん。あたし週一でデパートに行かないと無理なの」
 「むこうにもデパートあるし毎日富士山見れるよ。俺就職はそっちの病院にしようかな」
 「あたしは富士山より毎日和光の時計台やスカイツリーを見たいわ。富士山はヒルズの展望台からでいい」

 だって、男は女に若さと美貌を求めるじゃない?女は何も求めてはならないの?

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