First xxx.

 肥田さんと別れると群衆の流れにのってオフィスへの道を辿る。ビルに入るとIDを取り出し
 同期のりっちゃん。りっちゃんは同じ部署でグループも同じ。りっちゃんは主に美容誌向けのPRをしている。

 「おはよ、りっちゃん」
 「おっはよー。今日も暑いね」
 そう言いながら黒くて長い髪を束ねながら

 「それルブタンの新作?この前雑誌に載っていたやつじゃん?」
 「うん。載っていたの一目惚れしちゃったんだぁ。で、この前銀座に行った時におねだりしちゃった。母娘揃ってキャリーだしぃ」
 昔流行った海外ドラマの主人公の事を言うと、ならあたしはだと今流行りの海外ドラマに出てくる主人公の名前を言い2人して笑いあう。
 「瑠美のママっていいね。」
 「」
 「うちなんか着れたり履けたりしたら何でもいい人だから、買うたびにいちゃもんつけるんだよ。隣に住んでいる出戻り同級生の事を偉いとたたえる始末。バカ男選んだ方が悪いのに」とイライラした顔を口を膨らませる。
 「まぁまぁ、きっとりっちゃんの事を心配してるんだよ。りっちゃんの買い物はハンパないからさ」
 瑠美に言われたくはないと言いエレベーターを降り、あたしたちの部屋へと向かって歩き出す。
 「けどさ、瑠美って知り合う男ハイスペックだよね。お医者さんに税理士、弁護士、メガバン、証券、外資コンサル……あんたどこで知り合うの?勝者や物産はしたことあるけど、マッキンゼーはないわ」
 「友達の紹介とかだよ。学生時代の友達に頼まれていくんだ」
 「そんな友達あたしにも紹介しろー」と言いながら抱き付き
 「むしろ瑠美のパパの病院の独身の人を紹介してよ!お兄さんは婚約者いるから諦めるからっ」
 「大学病院だから大変だよー。あとほとんど既婚者だし、研究関係の人は」
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