夏雲
「想像してたのと違ってたけど、よかった」
「うん、またこようね」
 アタシはいつの間にかすっかりメイドカフェにのめりこみ、お店をあとにした。
 アタシは、楽しいひと時をくれたかわいいメイドさんたちに感謝の気持ちでいっぱいだった。
 名前も知らないアタシのメイドたち、今日は本当にありがとう。なぜだかそんな気持ちになっていた。
 振り返ると、アタシたちを見送ってくれたメイドさんが、ちょうど次のご主人様の名前を呼ぶところだった。
「一名様でお待ちのレンニン様ー。レンニン様、いらっしゃいませんかー」
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