夏雲
>先に場所の下見してて。
>よかったら5番出口まで来てもらえないでしょーか?
>ごめんなさぁい(>_<)”
凛はもう来ていて、先に場所の下見をしてくれていたとのことだった。
前から気づいてたけれど、凛はとてもいい子だ。アタシはそんなことを思いながら五番出口に向かった。
5番出口で凛はアタシを待っていた。
凛はとてもおしゃれな、かわいい女の子だ。
凛が着ているif you...というブランドは、一見こどもっぽく見えるんだけど、丸首が大きく開いていたり、ウェストがすごくシェイプされていたりしてとても大人っぽい。
本当は大学生とかOLが着るブランドだけど、お兄ちゃんに近づきたくて着てる。
少しでもお兄ちゃんとの距離を縮めたいんだな。
並んで歩きながらそんなことを考えていると、カフェに着いた。
開店まで少し時間があったので、アタシたちはお互いにケータイを取り出してお店の写メをとったりした。
不思議の国のアリスの世界を再現したカフェは入り口がとても小さくて、一五六センチのアタシの胸くらいまでしかなかった。
開店をいまかいまかと待っていると、アリスの格好をしたかわいらしい店員さんが体をかがませて入り口から出てた。
店先にかかっていたCLOSEDの札をOPENに変えて、また体をかがませて店に戻っていった。
アタシたちもその後に続いた。
ゆったりしたソファにすわり、大きなテーブルをふたりで囲んで、まさに不思議の国のアリスの世界を再現した店内をふたりで見渡していると、店員さんからメニューを渡された。
凛はベイクドチーズケーキとシナモンティーを、アタシはガトーショコラとナッツミルクティーを注文した。
「美嘉ちゃん、いつまで女王様でいられるかな」
シナモンティーを飲みながら、凛が笑った。
数日前、凛は例の学校裏サイトのURLをクラスメイト全員に送信した。
凛の仕業だとわからないように、メールアドレスはパソコンのホットメールというフリーのメールアドレスで、ナナセの仕業に見せかけるために@の前には7の数字を入れていた。
>よかったら5番出口まで来てもらえないでしょーか?
>ごめんなさぁい(>_<)”
凛はもう来ていて、先に場所の下見をしてくれていたとのことだった。
前から気づいてたけれど、凛はとてもいい子だ。アタシはそんなことを思いながら五番出口に向かった。
5番出口で凛はアタシを待っていた。
凛はとてもおしゃれな、かわいい女の子だ。
凛が着ているif you...というブランドは、一見こどもっぽく見えるんだけど、丸首が大きく開いていたり、ウェストがすごくシェイプされていたりしてとても大人っぽい。
本当は大学生とかOLが着るブランドだけど、お兄ちゃんに近づきたくて着てる。
少しでもお兄ちゃんとの距離を縮めたいんだな。
並んで歩きながらそんなことを考えていると、カフェに着いた。
開店まで少し時間があったので、アタシたちはお互いにケータイを取り出してお店の写メをとったりした。
不思議の国のアリスの世界を再現したカフェは入り口がとても小さくて、一五六センチのアタシの胸くらいまでしかなかった。
開店をいまかいまかと待っていると、アリスの格好をしたかわいらしい店員さんが体をかがませて入り口から出てた。
店先にかかっていたCLOSEDの札をOPENに変えて、また体をかがませて店に戻っていった。
アタシたちもその後に続いた。
ゆったりしたソファにすわり、大きなテーブルをふたりで囲んで、まさに不思議の国のアリスの世界を再現した店内をふたりで見渡していると、店員さんからメニューを渡された。
凛はベイクドチーズケーキとシナモンティーを、アタシはガトーショコラとナッツミルクティーを注文した。
「美嘉ちゃん、いつまで女王様でいられるかな」
シナモンティーを飲みながら、凛が笑った。
数日前、凛は例の学校裏サイトのURLをクラスメイト全員に送信した。
凛の仕業だとわからないように、メールアドレスはパソコンのホットメールというフリーのメールアドレスで、ナナセの仕業に見せかけるために@の前には7の数字を入れていた。