もう恋なんてしない
「待たせた僕が悪いんだけど・・・ハンスには気を付けて。
あいつ、女の子を見ると見境なく手を出すから」

はぁ。
見境なく・・・ね。
納得。

そうじゃなきゃ私に声掛けるはず無いもん。


「瑠璃ちゃん、今 安心しただろ?」

うわっ、バレバレ!?


「瑠璃ちゃんは、もっと警戒した方がいいと思うよ。
君は可愛いし、素直だし。

見てると…心配なんだ。
人間は…汚くて、もっと醜いよ?」

人間が汚くて醜い?
貴方が言うと説得力ありませんよ?ねぇ、流星さん。

「とにかく・・・!
ここは知らない人だらけ。
だから…僕から離れない事!!」

そう言うと、私の手をギュッと握りしめた。

え・・・?
ど、どういう事??

「こうしてたら離れ離れにならないだろ?
変な男も牽制出来るし」

ひょっとして護る気、満々!?


流星さんって・・・王子様というより騎士(ナイト)様かも??

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