もう恋なんてしない
「あの…どうして私が誘われたんでしょうか?」

一瞬、キョトンとした目で見つめられた。


「だって…優香ちゃんとお祭りだったんじゃ…」

「ああ、その事ですか。
彼女の発言で、マスコミが待機してるみたいですね。
そんな危ない所に、わざわざ行くほど流星はバカじゃないですよ」

「でも…二人は付き合っているのでしょう?」

「うーん、それは流星本人に訊いて下さい。
僕には分かりませんから」


・・・・・・。


静まる車内。

どうしよう??

「おそらく…約束したからじゃないですか?」


約束!?


「瑠璃さんを誘った理由ですよ。
あの時…ほら4人で食事した時に瑠璃さんがお祭りに行きたいと言ったでしょう?
それに対して流星は…一緒に行こうと言った。
だから・・・。

流星は約束を破られるのを何よりも嫌います。
だから自分が約束を破るなんて有り得ない。
そう考えれば、お祭りが無理でも、せめて花火だけでも…という発想は理解出来ます」

「そう・・・ですか」

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