もう恋なんてしない
夜空に上げられる数々の花火。

打上だったり仕掛だったり。
色とりどりで見事だった。

いつの間にか流星さんがすぐ傍にいて。

ドキドキして心臓が壊れそう。


汗臭くないかな?
出掛ける前にシャワー浴びたけど…。
そんな不安が頭を過った。


互いの腕が触れ合うぐらいの近さ。



言うなら・・・
今しかないと思った。


「流星さん」


「ん?」


「私…流星さんの事が好きです」


驚いたように目を見開く流星さん。
その瞳の中に、私が映っていて・・・。


「初めて会った時から…きっと惹かれてたんだと思います。

流星さんの事が…好きなんです!」



言った!

言っちゃったよ!


平気。
大丈夫。
振られるのは想定範囲内だから。


今は辛くても…いつかきっと、いい想い出に変わるよね?

< 241 / 369 >

この作品をシェア

pagetop