もう恋なんてしない
[瑠璃side]

やっと駅に辿り着いた。
ここまでの道のりで、少しは気持ちが落ち着いたかも。


それにしても…私って本当にバカだなぁ。

流星さんには優香ちゃんがいるって分かってたのに…。


私が『好き』だと言って
流星さんも同じ言葉を返してくれた。

拒まれなかったからって
流星さんの気持ちが優香ちゃんから私に代わった訳じゃない。

どうして気付かなかったんだろう…。


私の『好き』と流星さんの『好き』。
きっと『好き』の意味が違ってたんだ。


私の『好き』は…誰よりも流星さんを愛してるって意味。
でも、流星さんの『好き』は…。
きっと『嫌いではないよ』ぐらいで。

私から告白した手前、断れなかったんだ…。


私が優香ちゃんに敵うはずなんて無かったのに…。


受け入れて貰えただけでも良かったんだ。
そう思わないとダメ!

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