もう恋なんてしない
♪~♪~♪

今度は固定電話が鳴る。
普段は留守番モードに設定してる為、自動的に録音に入る。

『瑠璃っ!大丈夫?
家にいるのなら、すぐ電話して!
もし…ケンが来ても絶対に入れたらダメだっ!
分かったね?絶対だよ!』


「残念だったね~。大事な瑠璃ちゃんは騙されて、俺を家に上げちゃったよ?」

自嘲の笑みを浮かべるケンさん。


「俺はただ…流星のそばに、一番近い場所にいたかっただけなのに…。
ひょっこり現れたキミにその場所を奪われてしまった。
ねぇ、どんな気分?流星を独り占めにして…満足?」

「そ、そんな…」

「流星の心をいとも簡単に奪った女。
しかも、それが…アイツの妹だなんて。

兄妹揃って俺をバカにしてんのか!?」


アイツって…史也兄さんの事だよね?
でも、どうして?

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